
2.1 一貫性のデザインとは何か?
35
2.1.4 フォームファクターへの最適化
デバイスそれぞれの異なる使用形態や機能を考慮した上で機能拡張を行うと、
それぞれのデバイス上での体験を向上させることができます。簡単な例で言うと、
ある場所を表すページへスマートフォンからアクセスした際には、「電話をかけ
る」や「道順を調べる」といったボタンを追加するといったことです。モバイルデ
バイス上ではタイピングに時間がかかり誤入力も多いので、音声入力を促すよう
にするというのも1つの例と言えます。
フォームファクターはデバイスの物理的な使い方にも影響を与えます。例えば、
スマートフォンは一本指での操作がほとんどですが、タブレットは両端を持って
操作します。こうした形状の違いによって、ユーザーがスクリーン内のどの領域
にアクセスしやすいかが変わってくるため、UXデザインの検討にも影響を及ぼ
します。iOS におけるiPad向け分割キーボードはそのよい見本と言えるでしょう。
ユーザーがiPadを持つ姿勢を考慮に入れた上で、タイピングがより楽にできるよ
うに工夫しています(図2-5参照)。
図2-5 iOS 5の分割キーボードは、iPadが両端を持った状態でよく使われることを考慮したも
のである。キーボードが半分に分割されているので、両手の親指ですべての文字を触ることが
でき、タイピングが楽になるよう工夫されている。