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5章 統合的なデザインアプローチ
同じようなことが、3章で説明した Allrecipes のようなタブレットを使った調理
補助の場合にも起こりました。iPadとその後追いのデバイスが市場に出たときに
前提としていたデザインは、優れたブラウジング体験とデジタルメディア(ビデ
オ、書籍、雑誌など)の消費を中心としたものでした。当初は誰も次世代の料理本
としてこのデバイスを捉えていませんでしたが、さまざまな利用コンテキストを
模索する中で、キッチンでタブレットを利用することが特に効果的であると発見
した結果、徐々にタブレットのこの役割が拡大していったのです(図5-4参照)。
図5-4 料理本としてのiPad。
5.1.2 ユーザーのニーズは白黒つかない
製品の利用フローをさまざまなコンテキストに分解して考え、実際にそのコン
テキストに踏み込み、どのデバイスがそのコンテキストに最適であるのかを調べ
てみると、複数のデバイス間で重複するニーズがあることに気付くかもしれませ
ん。そして複数の機能やフローを複数のデバイスに提供したいと考えるかもしれ
ません。すなわち、デバイスに依存しない一貫した体験を提供するということで
す。またそれと同時に、複数のデザインアプローチを用いることで、特定のコン
テキストでのユニークなニーズを発見できるかもしれません。例えば 3 章で挙げ
たAllrecipesの例では、スマートフォンには一連の行動の過程で、持ち運びでき
る買い物リストとしての役割が