
CHAPTER 12
スクリーンから飛び出し、彼らと対話し、自分たちがどのようにインパクトのある
方法でデザインを進化させていくかをこうした質的調査によって明らかにすること
を意味している。
テクノロジーは人々の生活に重大な影響を及ぼす力を持っている。だからこそ、
その影響を確実にポジティブなものにすることが極めて重要だ。ユーザーの目標達
成とウェルビーイングに寄り添って、支援するプロダクトや体験を生み出すことは
わたしたちの責任なのだ。人間の心は悪用されうるものだ、ということを認めるこ
とによって倫理的なデザインの意思決定を行える。そして、ハッピーパスを超えて
考えること、より多様性のあるチームを構築すること、自分たちが生み出したプロ
ダクトや経験が人々の生活にどのような影響を与えているかについての質的な
フィードバックを得るためにユーザーと対話することによって、自分たちの仕事に
説明責任を持つことができる。
摩擦を受け入れる
スティーブ・ジョブズはかつて、パーソナルコンピューターを「知の自転車」と呼
んだ。つまり、能力を拡張し、生活を向上させる道具ということだ。そしていま、
多くの点で、まさにそれが実現されている。わたしたちは、ズボンのポケットに入
るほど小さなパーソナルコンピューターを持ち歩いており、それはジョブズが有名
な例え話をした当時よりも高い計算能力を備えている。しかし、わたしたちはおそ
らくジョブズが予期していなかったことも目の当たりにしている。テクノロジーは
人間としての能力を向上させるどころか、わたしたちの注意を引きつけ、個人情報 ...