
CHAPTER 4
すぎる、情報を盛り込みすぎる……、これらすべてが、タスクを実行しようとする
ユーザーの妨げになる。
これらの事象はヒックの法則に直接関係している。ヒックの法則は、とりうる選
択肢の数と複雑さによって意思決定にかかる時間が増えることを予測する。この法
則は、意思決定の基本的な原理であるだけでなく、デザイナーが作り出すユーザー
インターフェースを人がどのように認識し処理するか、ということにおいても特に
重要だ。この原理がどのようにデザインに関係しているのかを考える前に、まずは
その起源を見てみよう。
起源
ヒックの法則は、心理学者のウィリアム・エドモンド・ヒックとレイ・ハイマンに
よって、
1952
年に定式化された。彼らは、提示される刺激の数と、その中のどれ
かに反応するまでの時間の関係を実験していた。彼らが発見したのは、とりうる選
択肢の数を増やすと、対数関数的に意思決定までの時間が増加するということだ。
つまり、人はより多くの選択肢を与えられるほど、決断するのに時間がかかる。こ
の関係性を示す公式がある
(
RT
=
a
+
b
log2
(n)
)
。この公式は、提示された刺激の
数
(
n
)
と測定可能な
2
つの任意定数
(
a
,
b
)
から、応答時間
(
RT
)
を求める
[図 4-1]
。
図4-1 ヒックの法則
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