
CHAPTER 6
わたしたち人間には、ネガティブなできごとに気づきやすいだけでなく、そので
きごとにこだわる傾向がある。このネガティブバイアスによって、悪いできごとに
多くの注意を払うようになり、それが実際よりもずっと重要なことに思えてしまう
のだ。プロダクトやサービスを長く運営していく中で、何かがうまくいかないタイ
ミングがあることは避けられない。サーバーの障害が波及したサービスの停止や、
バグに起因するセキュリティの脆弱性が生じるかもしれないし、すべての顧客のこ
とを考慮せずデザインを決めてしまったことが意図しない結果につながるかもしれ
ない。このような状況はすべて、プロダクトを利用する人々の感情に影響し、最終
的にはプロダクト利用体験全体の印象を左右する可能性がある。
そのため、可能な限りこうしたネガティブピークを緩和し、ネガティブバイアス
を回避しなければならない。そのために極めて有効な方法が、ユーザージャーニー
中にガイダンスを提供して、ユーザーがエラーや混乱に陥るのを防ぐことである。
アカウント作成、特に安全なパスワードの設定は、とりわけネガティブな体験に陥
りやすい。ユーザーがせっかくプロダクトやサービスに興味を持ち、アカウントを
作成して試してみようとしたその矢先に、厳格なパスワードのルールによって挫折
してしまう。Mailchimpでは、この潜在的なペインポイントを回避するために、
リアルタイムでのバリデーション
(有効性チェック)
機能で、パスワードの安全性を確
認しながらルールも把握できるようにしている ...