
概要
デザイナーの大事な役割は、プロダクトやサービスを使うユーザーが情報量に圧
倒されないように、情報を統合して見せることだ。冗長さと過剰さが混乱を引き起
こすのを、デザイナーはほとんど本能的に理解している。混乱が引き起こされると、
直感的に使えるプロダクトやサービスにはならない。わたしたちデザイナーが実現
したいのは、混乱ではなく、人々がすばやく簡単に目的を達成できることだ。使う
人の目的や制約を完全に理解できていないと、混乱を招きかねない。言うなればデ
ザイナーの目標は、ユーザーが達成したいことを理解し、達成にプラスにならない
ものを排除することだ。デザイナーの営みとは要するに、効率と簡潔さの視点で複
雑なものを単純にすることだ。
インターフェース上にあまりにも多くの選択肢があると、効率も簡潔さも失われ
てしまう。このような失態は、プロダクトやサービスを作った人がユーザーのニー
ズをきちんと理解できていないことのしるしだ。複雑さは、インターフェースに限っ
た話ではない。プロセスも複雑になりうる。わかりやすく目に入る行動喚起要素
(
CTA
:
call to action
)
がない、情報設計が曖昧、ステップに無駄がある、選択肢が多
ヒックの法則
Hick’s Law
4
CHAPTER
意思決定にかかる時間は、とりうる選択肢の数と複雑さで決まる。
応答に時間がかかって意思決定が遅くなっているときは、選択肢を最小限にま
で減らそう。
タスクが複雑なら、小さなステップに分解して思考の負担を減らそう。
ユーザーが情報量に圧倒されないように、おすすめの選択肢を目立たせよう。 ...