
CHAPTER 1
みんながいう「ユーザー」が、いったいどこの誰のことなのかわからないと感じ
たことはないだろうか。ターゲットオーディエンスについてチームとしての明確な
定義がなく、デザイナーたちが各々勝手に解釈し始めるようになると、デザイン
プロセスはどんどん困難なものになる。ユーザーペルソナというツールは、曖昧な
「ユーザー」のぼわっとしたニーズではなく、真のユーザーニーズに基づいたデザイ
ンの意思決定を可能にし、この課題を解決する。ユーザーペルソナは、ターゲット
オーディエンスの一部を架空の設定で表現するものだが、その設定は実際に集計さ
れたプロダクトやサービスのユーザーデータに基づいている
[図1−6]
。
ペルソナは、共感を育み、記憶を助ける。また、ユーザーの特徴的な個性、ニー
ズ、動機、行動について、チームが共有できるメンタルモデルを作り出す。ペルソ
ナによって、チームにとってとてつもなく有益な参照フレーム
*6
が定義できる。こ
の参照フレームがあれば、チームメンバーは、独りよがりの隘路から逃れてユーザー
のニーズやゴールに集中できるようになり、新機能の優先順位を決められるように
なる。
ユーザーペルソナ
テクニック
図1- 6 ユーザーペルソナの例
*6 訳注:チームがともに参照できる共通理解やものごとの見方を指す。
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