
第二次世界大戦中を通じて米軍は事故死、墜落に悩まされた。戦争は22ヶ月続
いたが、この期間に457件という驚くべき数の墜落事故が空軍によって報告されて
おり、そのほとんどが「パイロット・エラー」によるものだった。原因の究明にあたっ
たポール・フィッツは、パイロットの「事故傾性」
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に原因があるとされていた墜落
のデータがランダムになっていないことに気がついた。墜落の背後には、パイロッ
トのミス以上の何かがある。彼はそう直感した。フィッツと同僚のアルフォンス・
チャパニスはパイロットに聞き取り調査を行い、その原因を突き止めた。墜落原因
の大半は、緊迫状態にあるパイロットが、同じような見た目のフラップ
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とランディ
ングギア
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の操作を取り違えたことにあった。
この課題に対しチャパニスは「シェイプコーディング」と呼ばれるシステムを考
案した。ノブやレバーは役割ごとに異なるかたちを与えられ、飛行機の操作は感覚
的にわかりやすくなった。これにより、真っ暗闇のただなかの過酷な飛行であって
も逡巡することがなくなった。このような過程から、人の行動をヒューマンファク
ターとみなす新たなパラダイムが生まれた。このパラダイムでは、整った条件や理
性の代わりに制約ある状況や行動を考慮して機械のデザインを行うべきだと考え
る。つまり、優れた機械をデザインするには、ストレスにさらされた環境下におい
て、注意散漫になり、戸惑い、あるいは理性を失った人が考えなしにとってしまう
行動を突き止めるのが必要なのだ。
フィッツとチャパニスが得た教訓は、今日に至るまで有効だ。人をシステムに無 ...