
中国語の部屋とチューリングテスト
viii
を破る
VUI
がユーザー体験にマイナスの影響を与える様子を示す例をいくつか挙げ
る。
質 期待に添えないことを言ってしまう。たとえば「何かお手伝いしましょう
か ? 」と は 言 う も の の 、実 際 に
VUI
にできるのはホテルの予約だけ。
量 余計な言い回し。たとえば「注 意して聞いてください。オプションが 変更に
なったかもしれません」(「それはよかった!
教 え て く れ て あ り が と う 」と 誰
か 思 うと で も?)
関連性 現時点で役に立たないことに関する指示を出す。たとえば、注 文していな
人に返品ポリシーを説明する。
様態 ユーザーを惑わす専門用語を用いる。
人間は、さまざまな会話や社会的慣行に慣れている。仕事上の取引の際であっても、
「こんにちは、お元気ですか?」などとあいさつし、電話を切ったり、その場を立ち
去る前には必ず会話を終了させる。
VUI
は人間ではないが、基本となる社会的慣習
に従うことで恩恵を受けることができる。
あなたの
VUI
がここに挙げた原則を守っているとして、そのシステムは本当にユー
ザーのことを理解しているといえるのだろうか?
そしてそもそもそれが問題になる
のだろうか。
中国語の部屋とチューリングテスト
1980
年、哲学者のジョン・サールは「中国語の部屋」問題を提唱した。部屋の中
に人間がひとり座っていて、漢字の書かれた紙を渡される。漢字の読み書きも、意味
の理解もできないその人物は、渡された漢字をルールブック(任意 ...