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1
章
イントロダクション
本章ではあなたがこれから作ろうとするモバイルアプリがボイスユーザーインター
フェース(
VUI
)の恩恵を受けられるどうかを見極めるために、
VUI
の歴史を簡単に
紹介する。さらに「会話型ユーザーインターフェース」という用語にも触れ、チャッ
トボットの概略を説明する。
1.1
VUI
の歴史
1950
年代、ベル研究所は単一話者の数字認識システムを開発した。こうした初期
のシステムは語
彙
もわずかで実験室以外ではほとんど役に立たなかった。
1960
年代
から
1970
年代にも研究は続き、理解できる単語数が増えるとともに「連続的」音声
認識に向けて開発が進められた。これにより、単語をひとつずつ区切って話す必要が
なくなった。
1980
年代の技術進歩によって、日常的な音声認識の実用化が現実になり、
1990
年
代になると、不特定話者向けシステム(誰がしゃべりかけてもよいシステム)が初め
て実用化された。
VUI
に最初の良き時代をもたらしたのは自動音声応答(
IVR
:
Interactive Voice
Response
)システムで、電話越しに人間の発話を理解して作業を遂行することがで
きた。
2000
年代の初め、
IVR
システムは一般的となった。電話を持つ人なら誰でも
株価を調べ、フライトを予約し、口座間で資金を移動し、処方薬の追加を注文し、地
元の映画館の上映時間を知り、交通情報を聞くことができた。使うのは一般的な固定
電話と人間の声だけだ。
IVR
システムはいわれのない非難を受け、その結果、コメディー ...