
この温度のルール(温度が高いほど温度勾配が急峻になる)のため、望み通
りの結果を得るためにはそれに合った温度で調理することが重要だ。レシピの
調理時間と温度は、食品のさまざまな部位を正しいレベルまで加熱するよう選
ばれる必要がある。確かに、理論的には単純な話かもしれないが、実際にオー
ブンをどう設定すればよいのだろうか? よく言われるように、「理論的には
理論と実際は違わないが、実際には違いがある」のだ。現実的には、時間と温
度に関して経験に基づく推測を行い、食品の内側と外側が正しく調理されたか
どうか気を配るのが一番だ。内側よりも先に外側に火が通ってしまった(外側
が焦げたり内側が生焼けだったりする)場合には、次回は温度を下げてもっと
長い時間調理しよう。マフィンなどの焼き菓子の場合には、温度を
25
℉
/ 15
℃
ほど下げて焼く時間を
10%
増やす。肉や野菜の場合には、
50
℉
/ 25
℃ほど下げて、
加熱時間をそれに合わせて調節してほしい。逆の問題が起こった場合には、こ
の割合で温度を上げて、どうなるかチェックしてみよう。
調理方法
これまで温度の違いと温度勾配についていろいろと書いてきたが、実際には
調理とは「熱を伝えること」だ。厳密な言い方をすれば、熱とは
2
つの系の間
でのエネルギーの伝達であり、それは温度差によって生じるものだ。確かに、
これは混乱を招く言い方だが(それなら温度って何?)、例を挙げて説明すれ
ば簡単にわかってもらえるだろう。
鍋の中で沸騰している湯の温度は
212
℉
/ 100
℃だ。鍋を加熱すると、運動エ ...