
キッチンで遠心分離機を使う
遠心分離機は、ものすごいスピードで回転する脱水中の洗濯機のようなもの
だ。固定された軸の周りで物体(衣服、試験管、トマトジュースなど)を高速
に回転させると、遠心力によって軽い物体から重い物体が分離する。このプロ
セスは、沈降と呼ばれる。
沈降は通常、重力と時間によって起こる。このためサラダドレッシングの中
の調味料は下に沈むし、パック詰めされた食材は箱の中で緩衝材やピーナッツ
の袋の下に沈んでしまう(時には箱に入れた順番がそうだったというだけのこ
ともあるかもしれないが)。
遠心力は、重力よりもはるかに大きな加速度を及ぼす。
1,000G
の加速度(地
球の重力の千倍!)は遠心分離器の基準では弱いほうだが、料理のためには十
分強力なことが多い。遠心分離機は強い力(正確に言えば加速度)を発生し、
この力が沈降によって化合物を非常に速く分離する。ちなみに、宇宙飛行士が
打ち上げの際に経験する重力は約
2G
だ。
料理の世界では、遠心分離機は主に食品業界で使われている。(低脂肪乳は、
ダイエット中の牛から絞ったものではない!)最高峰のシェフたちも使っている。
ドリップフィルターでコンソメを作るには、まず適
切なスープストックが必要だ。市販のものにはゼラ
チンが含まれないので、使えない。ゼラチンが必要
なのは、伝統的な清澄化方法で使われる卵白と同様
に、ゼラチンが粒子をとらえてスープストックを透
明にしてくれるからだ。
スープストックが冷えてゲル化したら(冷蔵庫に入
れて一晩放置する)、ゼラチンを冷凍庫へ移してカ ...