
2.
味 と 匂 い 、そ し て 風 味
/ Taste, Smell, and Flavor
味と味 覚
われわれの味覚は、生物学と進化の素晴らしい成果であり、われわれを栄養
のあるエネルギー豊富な食物(甘味、うま味)や生物学的に必要とされる化合
物(塩味)へと導き、危険性のある食物(酸味、苦味)から遠ざけてくれる。
西洋料理の
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つの基本的な味覚(塩味、甘味、酸味、そして苦味)を最初に
記述したのは、
2,400
年前にギリシャの哲学者レウキッポス(あるいは、その
弟子であるデモクリトス)だ。古代中国では辛味という
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番目の味覚が認識さ
れており、確かにスパイシーな食品や冷涼感のある食材は味覚によって検知さ
れる。もうひとつの味覚であるうま味は、おおよそ
100
年前に日本人の研究者
によって記述され、一般に知られるようになった。彼はアミノ酸によって引き
起こされる「コクのある」味覚を特定し、それを「うま味」と名付けたのだ。
最近の研究では、脂肪酸(「
oleogustus
」と呼ばれる)、ある種の金属、カルシウム、
そして水にさえも味覚受容器が存在することが示唆されているが、これらが料
理の意味で味覚とみなされることはなさそうだ。
味覚そのものが風味に占める割合は低く、風味の
感覚のうち
20%
程度しかない。つまり残りの
80%
程
度は、嗅覚によるものだ。しかし、味覚はより基本
的な感覚であり理解しやすいので、こちらを先に見
て行くことにしよう。人間の舌には数千個の味蕾が
存在し、味蕾には
50
個から
100
個の受容器細胞が集 ...