
* 訳注:日本では菜の花やふきのとうは春の味覚だが、欧米では食べ
る習慣はないようだ。
酸味
ピリッとした酸味は食品に含まれる酸性物質によって生じ、また甘味や塩味
と同様に、われわれは生まれたときから本能的に酸味に反応するようにできて
いる。塩味と同じように、酸味も酸味受容器上のイオンチャネルが、酸性物質
の水素イオンと相互作用することによって検知される。まさに文字通り、あな
たの酸味受容器は素朴な化学物質の酸性検出器なのだ。水素イオンが酸味受容
器を刺激する。オンになる味蕾の数が多いほど、食べ物の酸味は強く感じられる。
人類は、酸っぱい食品の味を楽しむという点でユニークな存在となっている。
苦味と同様に、酸味は潜在的に危険な食品の指標だ。酸味を避けることによっ
て、われわれは腐敗した食品を食べずに済む。われわれがどうやって酸味を楽
しむようになったのかは、ちょっとした生物学的なミステリーだ。おそらくビ
タミン
C
の豊富なフルーツを定常的に摂取していたため、われわれは過去のあ
る時点でビタミン
C
の合成能力を失った。もしかすると、十分なビタミン
C
を
確実に摂取して壊血病のような病気を避けるため、われわれは酸っぱい食品を
好むようになったのかもしれない。
料理の初心者にとって、アーティチョークは他のど
んな食べ物にも似ていない、パズルのような存在だ。
(花の開いていないつぼみを食べるような食材が、
他にあるだろうか?*)またアーティチョークは味
覚錯誤(この場合には食材の甘味を変えてしまうこ
と)も引き起こす。
通常食べるのはアーティチョークの花弁で、加熱調 ...