
6.
食品添加物の使い方
/ Playing with Chemicals
モダンな料理では、通常は液体の食品を塗り付けられるようなものに変えたり、
完全な固体にしてしまったりするためにゲル化剤が使われる。ゲルはまた、表
面(厳密に言えば界面つまり
2
つの物質が出会う面)に形成することもできるが、
このテクニックは球化(
spherication
)と呼ばれることもある。以下のセクショ
ンでは数種類のゲル化剤について、日常のジャムから目新しい球化に至るまで、
さまざまなものを作り出すための使い方を見て行こう。
ペクチン
ペクチンは、驚くべき物質だ。自然界では接着剤の役割をして、植物組織の
細胞をつなぎ合わせている。料理に使われるペクチンは増粘剤として働く多糖
類で、加工法によって大きく
2
種類に分類される。高エステルペクチンと低エ
ステルペクチン、あるいは高メトキシル(
HM
)ペクチンと低メトキシル(
LM
)
ペクチンだ。これらの違いは、分子構造のエステル化に関するものであり、ペ
クチン分子のさまざまな違いのひとつに過ぎない。ペクチン分子中に存在する
エステル結合の数はもともと多いが、加工によって減らすことができ、それによっ
てペクチンがゲルを形成する様子が違ってくる。高エステルペクチンは、相互
にリンクするために砂糖と酸を必要とする。低エステルペクチンは、カリウム
やカルシウムなどのカチオンを使ってゲルを作り出すこともできる。
さらに複雑なことに、高エステルペクチンと低エステルペクチンの表示は、
エステル化の程度の恣意的な基準によって決められている。ゲル化するための ...