75スクラムではプロセスよりも行動が重要だ
スクラムはフレームワーク、つまりプロセスのスケルトンだ。自分たちで、時間やコンテキストに合わせた仕事のやり方を作り上げる。スクラムの導入に必要なのは、ルールのスケルトンや役割や作成物だけではない。スクラムは協力しながら、探索して実験する余地と機会を与えてくれる。スクラムではプロセスよりも行動が重要だ。
価値は行動を促す。スクラムでは5つの中心的な価値を定義している。確約、集中、公開、尊敬、勇気だ。これらの価値が仕事や行動に方向性を与えてくれる。スクラムで複雑性や予測不能性に対処しようとするときは、この5つの価値を理解することが必要だ。
- 確約
- 確約は変えられない契約かのように間違って理解されていることが多い。だが、複雑な環境における複雑な取り組みでは、結果を正確に予測するのは一般的には不可能だ。スプリントプランニングの結果としての確約が、予想に置き換わったのはこれが理由である。スクラムにおける確約とは、この言葉が持つ本来の意味である献身のことであり、私たちの行動と努力の強度に適用されるものだ。チームのトレーナーが、(試合には負けたかもしれないが)「選手たちは献身的に戦っていて、責められない」と言うのと同じだ。
- 集中
- スクラムの役割ごとにうまく分けられた明確な説明責任のおかけで、集中が高まる。スクラムでは、すべての作業がタイムボックス化されていて、将来のどこかで重要になるかもしれないようなことよりも、今いちばん重要なことに集中するよう促す。未来は不確実なので、差し迫ったことに集中するのである。将来の作業に役立つ経験を得るために、現在から学習するのだ。スプリントゴールとデイリースクラムによって、4週間以内に終わらせなければいけない作業と、うまく機能するいちばんシンプルなことに集中できるようになる。 ...