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章 有力なエビデンスを求めて
コンテキストの影響
PROMISE
などのリポジトリは、変化を促す有力なエビデンスを見つける、という問題の解決策とし
て必要な要素ではあるけれど、そのほんの一部分でしかありません。前節で、エビデンスの収集は常に
ある程度まではコンテキストに固有であると述べました。最近私たちは、エビデンスの解釈についても、
ある程度まではコンテキストごとに固有で、さらには解釈する人ごとに固有でさえあると、分かってき
ました。それを理解するために、少し脱線して、ある小さな理論について説明します。
ソフトウェア工学の問題の多くは、床に投げられた毛布のように、ねじれたり裏返ったりしている解
空間の中にあります。蟻がこの毛布の丘や谷を捜索して、もっとも低い場所を見つけようとすることを
想像してみてください。それは言わば、ソフトウェア開発の工数や欠陥数が最小である地点を見つけよ
うとするようなものです。
問題が十分複雑なものであるなら(実
際、ソフトウェア設計やソフトウェアプロセスにまつわる決定
は非常に複雑なものであり得ます)、最良点を見つける最もすぐれた方法などはありません。最良点を
見つけるかわりに、蟻や私たちは見当違いの谷にはまり込み、実際は違うのにそこが最も低い場所と考
えるかもしれません(つまり、向こうに尾根があって、もっと低い隣の谷を隠しているわけです)。
最適化と人工知能(
AI
、
Artificial Intelligence
)のアルゴリズムは、さまざまなヒューリスティック
を用いて解空間を探索します。ヒューリスティックの ...