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この章では、プロジェクトや組織がソフトウェア開発に際して、どのような時にアジャイル手法とアー
キテクティングアプローチのどちらを使うべきかを判断する助けとなる研究を紹介します。ソフトウェ
アプロジェクトやソフトウェア主導なプロジェクトの管理者たちがアーキテクティングの重要性を十分
に認識しているとしても、彼らの手持ち資源は常に有限であるため、「どれだけアーキテクティングを
行えば十分なのか?」と自問することはよくあります(すぐ後の同名の節を見てください)。
本章ではこの問いに実践的なガイドラインを与えるために、私を含めた数名の研究者が
40
年に渡っ
て蓄積したソフトウェア実践に関するエビデンスの元となった
2
つの問いを紹介した上でこれらの関連
を述べ、さらにこれらの問いから導かれたソフトウェアに対するいくつかの洞察について議論します。
私たちの研究の元となった問いは、次の
2
つにまとめられます。
●
プロジェクトの期間や規模が増すにつれて、変更を施したり欠陥を修正するのに要するコストはど
のように増えると予想すべきだろうか?
●
製品開発の段階に入る前に、初期段階のアーキテクティングとエビデンスに基づくプロジェクトレ
ビューにどれだけ投資すべきだろうか?
ここで言う「アーキテクティング」とは、単にソフトウェアに対して建築で言う青写真(設計図)のよ
うなものを作るという意味ではなく、書籍『
Systems Architecting
』[
Rechtin 1991
]に詳しく述べられ
ているような、製作前段階に並行して行われる活動全般を意味します。具体的には、 ...