
226
発電所がバーチャルになる!?
仮想発電所、IoT技術、アグリゲーター
7-4
電力発電システムが分散?
これまでの日本では、発電所などの電力設備から個人の住宅やオフィス
などの需要家(消費者)に電気を届けるというかたちでした。
しかし近年、太陽光発電や燃料電池などの小規模の発電設備が、住宅や
オフィスなどに設置されるようになりました(図 7-7)。また二次電池や
電気自動車、ヒートポンプ
※1
なども普及し始めています。これまで電気
を消費するだけだった需要家が、自ら電気を作り、電気エネルギーをため
るようになってきたのです。
みんなで電力をシェアする
住宅やオフィスに分散している発電設備を束ねて、1つの発電所のよう
に利用するしくみを、仮想発電所(バーチャルパワープラント、VPP)と
呼びます。例えば太陽光発電や風力発電などの再生可能エネルギーでは、
天候によって発電量が変動し、需要バランスが崩れることがあります。そ
こで別の再生可能エネルギー発電機や二次電池からの電力エネルギーを、
IoT技術
※2
によって遠隔で調整すると、無駄なく電気を使えます。
電力の需要と供給を取り持つ司令塔
仮想発電所では、電力の供給者と需要家の間で全体のバランスをコント
ロールする、アグリゲーターと呼ばれる特定卸供給事業者が司令塔として
の役割を担うことになります(図 7-8)。アグリゲーターは、ディマン
ド・リスポンス(7-5)でも需要家を束ねて電力会社とつないで調整し、
余った電力を電力市場で取引するため、新しいビジネスとして注目されて ...