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価数、バナジウムイオン、常温反応
3-20
安全で寿命が長く、
普及が期待される二次電池
異なる価数のバナジウムイオンを活用
バナジウム系レドックスフロー電池の化学反応を解説します(図
3-39)。負極および正極のタンクには、それぞれ酸化硫酸バナジウムの水
和物(VOSO
4
・
n
H
2
O)を電解質の硫酸に溶解させて+4 価のバナジウムイ
オン溶液にしたものを、電気分解してそれぞれ異なる価数のバナジウムイ
オン溶液にして用いています。
電池を放電反応させる前の負極のタンクには、+2価のバナジウムイオ
ンが含まれていて、電池の放電反応は、バナジウムの+2 価から +3価への
酸化反応が起こります。正極では+5価のバナジウムイオンが含まれてい
て、+5 価から +4価への還元反応が起こっています。また充電時にはそれ
ぞれ逆の反応が起こり、両極では酸化還元反応が起こっています。よっ
て、電池反応全体は以下の通りです。
負極:V
2 +
扌V
3 +
+e
正極:VO
2
+
+2H
+
+e
扌VO
2 +
+H
2
O
反応全体:V
2 +
+VO
2
+
+2H
+
扌V
3 +
+VO
2 +
+H
2
O
常温で利用可能な大型の蓄電装備
レドックスフロー電池の反応は、金属の価数の変化のみであるため、サ
イクル寿命は無制限に、溶液は半永久的に使用できます。ガスの発生もな
く安全性が高く、常温反応なので設備の劣化も少なく、寿命は20 年です。
負極と正極のタンクが別々なので、自己放電がほとんどありません。一方
で、現在主流のバナジウムがレアメタルの一種で高価であること、ポンプ ...