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リン酸 鉄リチウムイオン電 池 、リン酸 鉄リチウム 、オリビン型 結 晶 構 造
4-9
世界的電気自動車メーカーに
選ばれたリチウムイオン電池
安全性の高いオリビン型
リン酸鉄リチウム電池(LFP)とは、負極活物質に黒鉛、正極活物質に
リン酸鉄リチウム(LiFePO
4
)を用いた電池です。
正極活物質のリン酸鉄リチウムの最大の利点は、酸素とリンが強く結合
した、オリビン型結晶構造であることです(図 4-17)。そのためリチウム
のインターカレーション反応による結晶の変形が起こらず、電気自動車に
必要不可欠な急速充放電が可能となり、自己放電が小さいため長期保存が
可能で、サイクル寿命も長めです。さらに発火原因となる酸素が放出され
ないので、含まれる酸素原子が容易に離れて燃焼・爆発を起こすマンガン
系(4-8)よりも、電池の熱的安定性がさらに高くなります。
何より主な原材料が鉄とリンであるため、マンガン系よりも安価に製造
でき、資源の枯渇や環境の問題がないことも魅力です。電池反応は次のよ
うになります。
負極:Li
x
C
6
扌6C+
x
Li
+
+
x
e
正極:Li
1
x
FePO
4
+
x
Li
+
+
x
e
扌LiFePO
4
反応全体:Li
x
C
6
+Li
1
x
FePO
4
扌6C+LiFePO
4
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一方で、リン酸鉄リチウム電池には、電圧とエネルギー密度が低いとい
う欠点がありました。これはリン酸鉄リチウムの導電性が低いためで、瞬
間的に大きなパワーを必要とする電気自動車には不向きだと指摘されてい ...