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固体酸化物形燃料電池、固体酸化物、酸素イオン
長時間使用できる燃料電池
5-8
電解質を液体から固体へ
液体の電解質を用いた燃料電池は、長時間使用し続けると電極などが腐
食するという課題があります。そこで固体電解質を用いたのが固体酸化物
形燃料電池(SOFC)です。すべて固体で構成されて、高温運転のため
改質器が不要となる簡素な装置です。燃料に制限もなく、家庭用エネルギ
ー「エネファーム」( 5-12)への実用化が進んでいます。
酸素イオンが電解質を移動
固体電解質には、高温で酸素イオンを通過させる固体酸化物(セラミッ
クスの安定化ジルコニア)を用いています。燃料には一酸化炭素も使えま
すが、今回は水素を用いた電池の化学反応を解説します(図5-18)。
高温の電解質中には、固体酸化物が溶けて、酸素イオンがあります。燃
料極に水素を供給すると、電解質中の酸素イオンと反応して水を生成し、
電子を放出します。
燃料極から放出された電子は導線を通って、空気極に移動します。移動
してきた電子は、空気極に供給された酸素と反応して、酸素イオンを生成
します。全体の反応は、すべての燃料電池と同様になります。
燃料極:H
2
+O
2
→H
2
O+2e
空気極:4e
+O
2
→2O
2
反応全体:2H
2
+O
2
→2H
2
O
酸素イオンが電解質中を移動するので、固体酸化物形燃料電池は、酸素
イオンを用いるアニオン交換型の燃料電池といえます。また、700 〜
1000 度の高温運転のため、材質は耐熱性のセラミックに制限され ...