
126
火傷の危険、充電禁止、空気亜鉛二次電池
3-23
充電できる一次電池?
アルカリ乾電池の充電は危険
円筒形のニッケル水素電池やリチウムイオン電池が、「充電できる乾電
池」として充電器と一緒に販売されています。アルカリ乾電池は、これら
の二次電池に、形状がよく似ていますが、一次電池ですから同じように充
電できません。
仮にアルカリ乾電池を充電すると、電解質の水酸化カリウムが電気分解
されますが、カリウムはイオン化傾向が大きいため、金属として析出しま
せん(図3-46)。そのため水が電気分解され、負極から水素ガス、正極か
ら酸素ガスが発生します。この水素ガスと酸素ガスが混ざると大爆発が起
こる危険性があります。またガスが乾電池の中で充満して破損や破裂し
て、強アルカリ性の水酸化カリウムが皮膚に付着すると火傷の危険もあり
ます。
かつて小型電池として広く普及していた酸化銀電池(2-9)ですが、実
はもともと二次電池として、ミサイルやロケット、深海捜査船用の開発か
ら始まっています。そのため、ある程度は充電が可能となります。しかし
過充電で水の電気分解により酸素ガスの発生、充電時にデンドライト生成
(3-12)の問題があり、実用化には至りませんでした(図3-47)。一次電
池として販売されている酸化銀電池は、発生したガスを外に逃がす機能が
ないこともあり、充電は禁止されています。
開発が進む空気亜鉛二次電池
一次電池の中で最も電気密度の高い空気亜鉛電池(2-10)ですが、充
電できるタイプの国内開発が報告されています。一次電池の正極電極には ...