
50
過放電、逆装填、ガスケット
乾電池の99%のトラブルは
安全のために起こる
2-7
今も続く液漏れトラブル?
技術の進歩により、解消されたはずの液漏れ問題ですが、現在でも一次
電池のトラブルの99% が液漏れという報告があります(図2-15)。
液漏れを起こしやすいのはアルカリ乾電池で、他の電池はほとんど液漏
れしません。漏れ出す液体は、水酸化ナトリウムや水酸化カリウムで、電
池の端子や電池の入っていた機器内部を腐食することがあります。しかも
人体に触れると危険なので、アルカリ乾電池は鉄製の容器による完全密封
構造になっています(2-4)。そのため通常の使用方法では、液漏れは生
じないはずです。
トラブルの本当の原因とは?
しかし、アルカリ乾電池を次のように誤って使用すると、電池内部の水
素ガス発生や発熱により、破裂する危険があります。
●
長時間使わずに機器に装着して放置(過放電)
●
古い電池と新しい電池を一緒に使用(過放電)
●
正極と負極を逆にセットして接続(逆装填)
●
銘 柄 (会社名、ブランド名)や種類の違う電池、またはサイズの違う
電池を混ぜて使用
そこで電池の内圧が上昇したとき、水素ガスを外に逃がすように、ガス
ケットの一部が裂けて穴が開くように設けられています(図2-16)。これ
はアルカリボタン電池も同様の構造になっています。
この水素ガスが排出されるとき、一緒に電解質も漏れ出します。つまり
今も続いている液漏れトラブルは、実は誤った使い方による破裂事故を回
避したために起こるものだったのです。