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ルクランシェ電池、二酸化マンガン、塩化アンモニウム
マンガン乾電池につながる
電池の開発
1-10
ダニエル電池の欠点を改善
ダニエル電池には、電解液中のイオン濃度によって反応が停止するとい
う欠点がありました。そこで1866 年にジョージ・ルクランシェ(仏)は、
安価で長時間使えるルクランシェ電池を発明しました。この電池は電信、
電話用として普及し、今日のマンガン乾電池のもととなります。
長く使える電池の誕生とその欠点
ルクランシェ電池の負極は、従来の電池と同様に亜鉛を用います。正極
には素焼きの容器など、細孔が非常に多く空いた多孔質容器に、二酸化マ
ンガンの粉末を詰め、炭素棒を差し込んだものを使います。この炭素棒は
電子をよく導くためのものです(図 1-22)。これらを電解液の塩化アンモ
ニウムに浸すと、負極では亜鉛が溶けてZn(NH
3
)
2
Cl
2
が生成されます。
そのためダニエル電池と違って、亜鉛イオンの濃度過剰による反応停止
はなくなり、電池の持続時間が長くなりました。負極から移動してきた電子
により、正極の二酸化マンガンは、オキシ水酸化マンガンへ、つまり+4 価
から +3 価へと還元反応が起こります(図1-23)。
負極:Zn+2NH
4
Cl→Zn(NH
3
)
2
Cl
2
+2H
+
+2e
-
正極:MnO
2
+H
+
+e
-
→MnOOH
正極の反応の途中で水素が発生しますが、二酸化マンガンにすぐに吸収
されて水となり分極が妨げられ(減極)、ここでも電池の長時間使用が実
現しました。また亜鉛板に水銀をコーティングすることで水素発生をおさ ...