
136
画期的な電池反応による充電
イオンの往復、電極の溶解・析出、ロッキングチェア型電池
4-4
インターカレーション反応による充電反応
リチウムイオン電池の充電時には、放電時と逆の反応が起こります(図
4-7)。正極活物質に吸蔵されていたリチウムは電子と一緒に放出され、
酸化されてリチウムイオンとなります(酸化反応)。電解質中を負極側に
移動してきたリチウムイオンは、負極活物質に吸蔵され、導線を移動して
きた電子を受け取り還元されます(還元反応)。
コバルト酸リチウム電池の充電反応
コバルト酸リチウムイオン電池の充電反応は次のようになります(図4-8)。
正極活物質コバルト酸リチウムに吸蔵されていた
n
個のリチウムイオン
と電子が放出されます(酸化反応)。
n
個のリチウムイオンを放出したコ
バルト酸リチウムには、(1-
n
)個のリチウムが残ります。電解質中を移
動してきた
n
個のリチウムイオンは、負極活物質の黒鉛に吸蔵され、導線
を移動してきた電子を受け取ります(還元反応)。
正極:LiCoO
2
→
n
e
+
n
Li
+
+Li
(1
n
)
CoO
2
負極:6C+
n
Li
+
+
n
e
→Li
n
C
6
反応全体:6C+LiCoO
2
→Li
n
C
6
+Li
(1
n
)
CoO
2
イオンの往復
リチウムイオンのインターカレーション反応では、イオンの往復だけ
で、金属リチウムは生じないのでデンドライトの問題(4-1)もなく、安
全性が高くなりました。電極の溶解・析出を伴わないので、充放電の効率
もよくなり、しかもメモリー効果 ...