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三元系リチウムイオン電池、三元系、三種混合
コバルト系の欠点を補った
リチウムイオン電池
4-10
三種類を混合してパワーアップ
三元系(NCM系または NMC系)リチウムイオン電池とは、負極活物
質に黒鉛、正極活物質に三元系と呼ばれる「ニッケル・コバルト・マンガ
ン複合酸化リチウム」を用いた電池です。
ニッケル・コバルト・マンガン複合酸化リチウム(LiNi
x
Co
y
Mn
z
O
2
)と
は、コバルト酸リチウム(LiCoO
2
)のコバルトの一部をニッケルとマンガ
ンに置き換えて、強度を強めたものです(図4-19)。
ニッケル、コバルト、マンガンはそれぞれリチウムをインターカレーシ
ョン反応できる元素ですが、個々に欠点があります。そこで三種を混合す
ることで、個々の欠点を解消するために誕生したのが、三元系という材料
です。三種類の元素の割合は、現在も研究開発の中でさまざまなものが検
討されています。元素の割合によって若干の性能の違いがありますが、こ
こで三種混合の割合は
xyz
と示します。
三元系に含まれるマンガンは、+4価のマンガンイオンの状態で存在し、
リチウムイオンのインターカレーション反応には関与せず、材料中で格子
の維持の働きをしています。三元系のリチウムのインターカレーション反
応においては、ほとんどがニッケルとの酸化還元反応で、マンガン酸リチ
ウムイオン電池のようにマンガンとは反応しないとわかっています。
コバルト系の問題を改善
三元系の結晶は層状岩塩構造ですが、元素の割合によって、安定化して
変形しにくい構造が得られました。これを正極に用いた三元系リチウムイ ...