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章
将来のエクスペリエンスの構想
かりますし、多くの場合、そんな必要もありません。
代わりに、たとえば図8-1に示したように、現況を写し出したダイアグラ
ムの下に将来の望ましい体験を表したダイアグラムを添えるというのが、よ
く使われる手法です。こうすれば現在から未来への推移をきちんと際立たせ
ることができますし、「原因」と「解決法」の両方を同じひとつのダイアグラ
ムで把握してもらうこともできます。
ただ、将来の状況を図示して、より大きな効果を出すための補強的な手法
もいくつかありますので、この章ではそうした手法を紹介していきます
─
ストーリーボード、シナリオ、ストーリーライン、デザインマップ、ユーザー
ストーリーマップです。この章を読めば、これらの補助的手法を駆使して将
来の望ましい顧客体験を可視化する方法が理解できるはずです。
8.1
ストーリーボード
ストーリーボードは映画やアニメなどの映像作品の「絵コンテ」を土台に
して生み出された手法です。絵コンテは代表的なカットごとに構図や動き、
セリフなどを大まかに表したイラストを並べて全体の筋や構成を示したもの
です。場面を入れ替えるなどしてさまざまな筋書きを試すことができます。
これが製品やサービスのデザインにも採り入れられ、「ストーリーボード」
という手法になりました。顧客体験の各ステップで起こりそうなことを、ひ
とつのパネルにざっと描き、それを並べていきます。プロトタイプの制作に
先立って、このようにコンセプトを手早く肉付けするわけです。
ストーリーボードはモデリングツールとしても使えます。ペルソナにさま ...