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現代の暮らしを支えているのはサービスベースの経済であるにもかかわら
ず、大半の企業は質の高いサービスを提供し得ていません。多数の企業が技
術面での研究開発に多額の投資を行う一方で、自社サービスの顧客体験につ
いてはあまり力を入れて開発してきませんでした。しかしそんな趨勢も変わ
りつつあります。「顧客体験の領域は、成長と競争優位性向上のチャンスの
宝庫」という認識が企業間で高まってきたのです。
とはいえ「では、優れたサービスデザインは?」ということになると、依
然、明確な答えが見つかりません。その一因は「物理的な製品と違ってサー
ビスではタッチポイント間の推移が実体のない把握しにくいものだから」で
す。タッチポイント間の推移はリアルタイムで起こり、起こると同時に終
わって消えてしまうのです。
まさにこうした状況の中で勢いを増しつつある分野がサービスデザイン
で、想定外のサービス体験の予防、回避を目指します。「プラスのサービス
体験を創出し、それを長期にわたり一貫性のある形で繰り返し提供、継続す
るためのアクションを意図的かつ慎重に取ること」が目標なのです。
従来、サービスの焦点は対面型のインタラクションに当てられてきました。
しかしサービスの世界でデジタルな要素と物理的要素の融合が進むにつれ
て、サービスデザインがデジタルサービスのデザインにも絡んでくるように
なりました。その結果、サービスデザインが、販売、マーケティング、製品
管理、プロダクトデザイン、インタラクションデザイン、ユーザー体験など
広範な分野の人々から注目を浴びる ...