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章
空間マップとエコシステムモデル
してコレラ患者は減っていく」という仮説を打ち立てることができたのです。
可視化によって「ひと目でわかるマップ」が入手でき、分析者はそれを参
考にして結論を出すことができます。マップにはひとつのエコシステムにお
ける複数の要素の相関関係を浮き彫りにする力があるのです。
ジョン・スノウの地図にも複数の要素の相
アラインメント
関関係を明確化する力があった
のだと私は考えています(一目瞭然ではないかもしれませんが)
─
つまり、
ロンドンのソーホー地区の飲料水(水道局が提供するサービス)、井戸(ロン
ドンの上水道システムのタッチポイント)、コレラ患者の出た世帯(個人)の
相互関係をマッピングし、「排泄物を街路に捨て、それが井戸やテムズ川に
流れ込むといった劣悪な衛生環境が市民の暮らしに深刻な影響を及ぼしてい
る状況」を浮き彫りにしたのです。そうした功績を上げたこの人類初の「感
染地図」は、世界の公衆衛生活動の第一歩と見なされています。
これこそ、私が各種のダイアグラムをこよなく愛する理由にほかなりませ
ん
─
ダイアグラムは我々に鳥瞰的視点をもたらし、(分析者がもつクリエ
イティブな想像力を借りて)新たな関係を浮き彫りにし、斬新な洞察を引き
出してくれるのです。ジョン・スノウも、1枚の地図とひと握りのデータを
分析しただけで、当時最高級の顕微鏡でも解明し得なかったことを見抜いて
しまいました。ものすごい効果です。
この「斬新な洞察」こそが、マッピングの活動で得られる効果にほかなり
ません。人々の状態や状況を調べて図示し、完成したダイアグラムを分析し
て、人々のニーズを支援する方法につながる「斬新な洞察」を得るわけです。
この章で詳しく紹介するダイアグラムは、空間マップとエコシステムモデ ...