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ITIL は、その名前からもわかるように、もともとは IT(情報技術)の
ためにまとめられたものです。
IT 企業や IT 部門のための参考書とも言
われており、従来は
ITIL について学ぶのは、ITに関わる人がほとんど
でした。しかし、実は
ITIL の内容は、ITの分野以外にも使える非常に
汎用的なものです。なぜなら、
ITIL の根幹にあるのが「サービス」と
いう考え方だからです。ホテルや喫茶店、遊園地などの仕事を「サー
ビス業」と言いますが、この場合の「サービス」と同じ意味です。つ
まり、お客様に「楽しい」「また来たい」「また使いたい」「これだけ支
払う価値がある」と喜んでリピートしてもらえるようなユーザー経験
を提供し続けることを目指しているのです。
したがって、
ITIL には IT 業だけでなく、サービス業を含むあらゆる
業務に適用できる内容がたくさん含まれています。
例えば、あなたが忙しいランチタイムにお蕎麦屋さんで蕎麦を注文
したとします。そのとき、店主に「うちの蕎麦は打ち立て、茹で立て
にこだわっているから、
1 時間待っててください」と言われたらどう
でしょう。あるいは、「素材にこだわって作っているから、
1 杯 1 万円
です」と言われたら
? 誰もそんなお蕎麦屋さんで食事をしようとは思
いませんよね(図
6)。でもこれって、「良いシステムを作ることにこ
だわるあまりに、お客様目線やビジネスの視点を忘れてしまう」とい
う、開発の現場でありがちな失敗例と同じです。
「人間は社会的生き物である」という言葉からすれば、 ...