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今回のアキラ君は、決定した新メニューについて関係者に知らせ、
しっかりレジへの登録も行っていました。つまり、リリースと展開の
管理はしっかりできていたと言えます。
しかし残念ながら、その前の判断が甘かったようです。マスターや
フロア担当の目線ではメニュー内容について検討できていたのです
が、「洗い場」の山本先輩の意見を聞いていなかったのが問題になって
しまいました。
今回のお話のように、サービスに関わる何かを変更すると、インシ
デントが発生するリスクが高まります。インシデントが発生してしま
うと、お客様に迷惑がかかってしまい、せっかくのアイデアも台無し
になってしまいかねません。
ITIL では、このようにサービスそのものやサービスに関わるものを
変更することを、ずばり「変更」と呼びます。
変更とは「
IT サービスに影響を及ぼす可能性のあるものを、追加、
修正、または削除すること」(出典「
ITIL 用語および頭字語集」)
この「変更」をしっかり管理して、失敗しない(つまりインシデン
トを発生させてサービスを中断させない)こと、さらに、変更するこ
とで期待していた効果をしっかり実現できるようにすることを、「変更
管理」と呼びます。
変更管理の基本として、「リリースを作って展開する前に、変更して
良いかを複数の視点で話し合う」という点が挙げられます(図
5)。こ
の「複数の視点で話し合う」という点が大切です。立場の違う視点で
吟味することで、リスクに気づいたり、より良い案にブラッシュアッ
プしたりしやすくなるのです。 ...