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前章の「八百屋」編でもあったように、サービスを提供するお客様
(マーケット)を定義し、そのお客様が求めるもの(=価値)は何かを
考えることが、サービスを成功させるための基本中の基本です。
「松ノ湯」では、若女将のメアリーさんがインバウンド戦略を宣言
し、外国人客を新たなお客様としてターゲットにすることを決めたよ
うです。ただ、仲居頭の清子さんの話によると、これまでも外国人客
を狙って英語の
Web サイトを作るなどしているのですが、あまり効果
がないみたいです。
これはつまり、「お客様が何に価値を見出すか」を掘り起こせていな
いということになります。確かに、「お客様目線になる」というのは、
なかなか簡単ではありません。日々努力して「良いサービスを提供し
ている」と自信を持っている人には、特に難しいものです。そこで、
お客様目線になるための様々な手法が考えられてきました。
例えば、以下のような方法があります。
〇
お客様(の代表者やサンプルで何人か)と話し合いの場を持ち、生
の声を聞く
〇
お客様の様子を観察する(シャドーイング)
〇
アンケートを取る
〇
お客様の普段の行動を分析し、そこから需要を予測する
〇
お客様になった気分でサービスを使ってみる
お客様目線になるための代表的な手法に「ペルソナ」があります。
ペルソナとは、お客様の具体的な人物モデルのことです。お客様の具
体的な像を作り、その人物がどのように考えたり行動したりするかを
想像することで、お客様目線をイメージしやすくなります(図
1)。
「お客様の目線」 ...