
本質的な違いは「入力と出力」
マーケティングドリブンのプロダクトは、実態としてはプロダクトというよりはむしろ大規模
で機能的なキャンペーンに近い。現実のビジネスにおいては、それらはまず第一にクライ
アントの満足度によって評価される。これは、ユーザーの体験とは無関係であり、それが
ブ ランド 施策である証拠だ。ユーザー調査をきちんと行う代わりに、プロジェクトはブリーフ
(与件)から始まり、クリ エ イ ティブ で あ る か どう か が重要視される。
私は、マーケティング系のUXデ ザイナーが「リサーチ 」とはクライアントの 望 みを探るこ
とだと言っているのを実際に聞いたことがある。それがあなたの現場でも当てはまるなら、
あなたは 間 違 いなくマーケティングドリブンのプロダクトに関 わっていると言える。
一方、収益ドリブンのプロダクトはビジネスそのものである。 そこには ユーザーだけでな
く顧客が存在し、コンバージョン率や継続率、LTV(顧客生涯価値)といった指標で評価
される。それらのプロダクトが、あなたの給与を支払っているのである。もちろん、そこに
もステークホルダーは いるが、 その 人 たちがそのプロダクトを好きかどうかにか か わらず、
成功か失敗かを決めるのは顧客である。だからこそ、継続的なユーザーリサーチが不可
欠であり、ビジネスモデルの設計が極めて重要になる。
ビジネスは、ブ ランド や「体験」よりも大きな枠組みである。いずれも価値には違いな
いが、その違いを理解することが重要なのだ。