誰もが UXをできるわけではない
UXが大流行していた頃、「UXとは常識にすぎない」「誰でもUXは で き る!」と い う 言
説が広まっていた。その結果、UXデザイナーだけが特別な知識を持っているなどと示唆
することすら、まるで 言っては い けないことのような 雰 囲 気 が 生まれてい た 。
これまでに本 書で紹 介してきたように、 UXとは 技術の体系なのだ。技術には実践が求
められる。 UXには、それを支える原則や手法がある。理論的には、誰でもUXを学習す
ることは可能だが、実際にそのスキルを習得している人は多くない。誰でもUXが できると
言うのは、誰でも一輪車に乗れると言うのと同じくらい無理があるのだ。
意思決定の場に人が追加されるとき、その人たちにしっかりとした理解と教育がなけれ
ば、決断の質はどんどん落ちていくことになる。誤ったユーザーを対象に調査を行えば、
活用できないフィードバックが返ってくるのと同様に、実際のユーザー像から乖離した同僚
たちに意見を求めても、ユーザーの真の思考や感情を把握することはできない。彼らには
ユーザーが何を考え、何を感じているかを伝えることはできないのだ。
そして そ れ は 、 あ な た が 他 の 人 より 優 れて い ると いう 意 味 で は な い! あなたは UXがで
きる。そして同僚は、あなたにはできないことができる。だから一 緒 に や ろ う!