ユーザーを助けてはいけない
ユーザーテストにおける最 良 のアドバイスの 1つは、テスト中は黙ること、だ。
参加者をリラックスさせ、環境を整え、タスクを説明し、ユーザーが実際にタスクを始め
たら、もう話してはいけない 。 正 直、 少し気まずく感じることもあるが、それでも口を挟まな
いことが鉄則だ。テスト開始前、最後に伝えるべきひと言はこうだ。「私はお手伝いできな
いことになっている。なので、ここに私がいないつもりで、自由に進めてください」。実際
には、彼らはあなたの存在を意識してしまうかもしれないが、それでもこの前提を明確にし
て おくこと が 大 切 だ 。
構造化された質問をしてユーザーの答えを待っているときも、あらかじめ用意したタスク
を観察しているときも、あなたのひと言が、ユーザーの行動や認識に影響を与えてしまうこ
とがある。どうしても質問をする必要がある場合、たとえば「なぜそれをクリックしようと思っ
たのですか?」のように、できるだけ中立的な表現を心がけよう。「赤く点滅していたからク
リックしたんですか?」というような誘導的な質問をしてしまうと、ユーザーは深く考える前に、
はいと答えてしまう可能性が高まる。その答えが他よりも答えやすいからという理由で、は
い と い う 回 答 をさ せ てしまうことに なる の だ 。
ユーザーがあなたの質問に答えたときは、「OK」や「わかりました」など、中立的な言
葉で反応するようにしよう。「それは素晴らしいですね!」といった好意的な反応や、「それ
は大変ですね……」という同情的な反応はできるだけ避けよう。なぜなら、そうした反応
はあなたがその意見に同意している、あるいは「良い」(もしくは好ましくない)答えを示して
いるように 受 け 取られてしまうからだ