
データの活用に必ずしもAIは必要ない
課題に直面したとき、最新で最もホットな機械学習技術に飛びつきたくなるのは、よくあ
ることだ。だが、手元のデータを価値あるものに変えるために、必ずしも高度なAI技術が
必要というわけではない。データサイエンティストは、分析そのものに大きな価値をもたら
すことができるし、エンジニアは、比較的シンプルなアルゴリズムでも、十分に有効な意
思決定や分類処理を実現できる。
たとえば Googleアナリティクスのような解析ツールは、データを読みやすくし、統計を
算出するために裏側で多くの処理を行っている。しかし、ウェブサイトのどの部分がうまく
機能していて、どこがうまくいっていないかを判 断するのに、AIの力を借りる必要はまった
くない。言い換えれば、ごく普通の(あまり派手ではない)集計だけで事足りる場合も多い!
データに関 わるプロダクトにおいては 、 単 純 なもの から複 雑 なものまで、どんなもの でも
つくりうる。だからこそ、設計においては必要な複雑さのレベルを見極め、余計には複雑
にしないことを常に意識すべきである。
さらに忘れてはならないのは、ユーザー自身の「知能」もまた活用すべきリソースである
ということだ。ときには、ユーザーの知識に少しだけAIを 組 み 合 わ せ る の が 、 最 も ス マ ート
な解決策になることもある。面倒な作業や計算はコンピューターに任せつつ、判断は人間
に 委 ねるといった 具 合 だ 。