デ ータは 何 の た め に ある の か?
プ ロ ダ クト や サ ー ビ ス に お け る デ ータ の 価値を正しく理解するには、ユーザーが何のため
にそのデータを必要としているのかを把握することが不可欠である。つまり、ユーザーはそ
のデータを使って具体的に何 をしようとして い る の か? を知ることが出発点となる。
たとえばビジネス部門のユーザーであれば、裏側で使われている実際のデータや技術
にはまったく興味がないかもしれない。彼らの関心は、あくまでインターフェース上で得られ
るインサイトや業績指標にある。たとえば営業成績の数字。営業チームは、数字さえ見ら
れれば、その数字の出どころには一切興味を持たないことすらある。
一方で、まったく異なるタイプのユーザーも存在する。たとえばデータ部門はデータその
ものをサービスとして購入するような使い方をする。彼らにとって、「本当の」プロダクトとは
APIから直接大量のデータを受ける仕組みであり、画面上のインターフェースは、せいぜ
い手動で中身を確認するための補助的な手段にすぎない。
こうした 例を見 ても明らか なように 、 同じデータで あっても、 ユーザーが 違えば 価 値も用
途 もまるで 変 わる 。 した が って 、 こ の 2つのプロダクトは根本的に別の物として設計される
べきだ。本書の前半でも触れた通り、文脈が変われば設計も変わるのである。
24. 機械学習、AI、デ ー タ プ ロ ダ ク ト